特級資格 問題解決をはかる実務能力を問う資格
資格の基準は自ら経験した機器分析の実務やその過程で得た知識を継承する実力があるかが基準となります。
1.特級資格の位置づけ
機器分析を行う実務者または実務経験者を対象として、自己の経験を生かして検査分析の継承と普及に貢献する能力を問う資格です。分析機器を使用して信頼性のある結果を得るだけでなく、課題の解決、分析手法の改善、後進の指導、実験室の管理、分析業務全般の経営等の中に含まれる実務経験が求められます。機器分析の専門家として課題解決のチームへの参画、組織内での後進の指導。講習会の講師等に携わり、機器分析技術の継承と普及を担う方を対象とします。
2.資格の基準
「機器分析を日常的に実施することが出来る専門家の育成と現代社会で機器分析が果たす役割や機能について啓蒙をすることができる」ことが基準です。検査分析士上級資格試験に合格していることを条件として、機器分析の継承については分析対象に対する分析手法の位置づけや組織における機器分析の果たすべき機能等、普及については後継者への指導や初心者向けの指導や啓蒙、関連組織との調整等にあたり必要な見識を持っていることが資格取得の条件です。
3.試験の方法
記述式の機器分析の継承と普及に関する課題(解答期間は7日)と30分程度の面接試験を行います。職務経験と個人的な同種資格の保持等の実績は書類選考で行います。記述式の論述課題は3問です。第1問は物質評価をする場合の機器分析の役割についての問いです。第2問は上級試験で選択した2手法の内から1手法を選んで、初心者向けの研修をする内容を問う問題です。第3問は自身の経験の中で成果が得られた分析事例について問う問題です。
4.課題の選択について
第1問は6つの分野(科学研究、材料開発、製品開発、市場導入、品質評価、環境計測、)の中から1つを選び、その選んだ分野の中で分析対象とする物質、事象等を定めたうえで、その性質を調べる方法の中で機器分析のもつ役割と機能について問います。
第2問では 講義をする時間をの設定を5時間と15時間から選択をし、シラバスを作成します。
第3問は、業務の中で貢献をした実績の中で、具体的には組織内のレポート、講演、研修の講師、組織外部での講演、論文発表、特許、標準化等などの活動から1つの事例について、機器分析がどのような貢献をしたかの説明が求められます。
5.出題の範囲
受験者の経験に基づいた範囲です。